剥離トラブルを防ぐ!DIY塗装×シーラー徹底ガイドと失敗事例

DIY塗装をやってみたけれど、塗料がうまく定着しない。せっかく塗ったのに、すぐに剥がれてきた。そのようなトラブルの原因は、「シーラー」にあるかもしれません。シーラーは、塗装の仕上がりと耐久性を大きく左右する、縁の下の力持ちのような存在。
今回のお役立ちコラムでは、DIY塗装で失敗しないために知っておきたいシーラーの基礎知識から、正しい選び方を紹介します。よくある失敗事例や、プロに任せるべきケースにも触れているため、外壁の剥離トラブルやDIY塗装にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
知っておきたい!シーラーの基礎知識とDIYでの役割

シーラーとは、塗装を行う際に下地と塗料を密着させるために塗る「下塗り材」の一種。このシーラーの役割を理解することが、DIY塗装を成功させるための第一歩です。
シーラーとは?塗装の仕上がりを左右する下塗り材
シーラー(Sealer)は、英語の「seal(密閉する、封じる)」が語源。その名の通り、塗装する面(下地)を封じる役割を担います。シーラーの主な目的は以下の通りです。
- 密着性の向上
下地と上塗り塗料の接着剤のような役割を果たし、塗料がしっかり定着するようにします。塗膜の剥がれやひび割れを防ぎ、塗装を長持ちさせるでしょう。
- 吸い込みの防止
砂壁やモルタル、古い木材など、吸水性の高い下地の場合、シーラーを塗らないと上塗り塗料が下地に吸い込まれすぎてしまう傾向があります。色ムラや塗り不足の原因となるため、シーラーを塗って吸い込みを均一にするのです。
- 下地の強化・保護
脆くなった下地を固め、強化する効果もあります。
シーラーは目立たない存在ではあるものの、塗装の土台そのもの。良質な仕上がりを目指すためには欠かせない工程です。
シーラーを塗らないとどうなる?起こりうるトラブル
手間やコストを削減するために、シーラーを省きたい。そのように考える方もいるかもしれません。しかし、シーラーなしの塗装には、さまざまなデメリットがあります。シーラーを省くと、次のようなトラブルが発生する可能性が高まります。
- 塗料の剥がれや膨れ
- 色ムラ・吸い込みムラ
- 塗料の消費量増加
- 下地からのアク・ヤニの染み出し
シーラーを塗る手間を惜しむと、結果的に塗り直しの手間や余分な費用が発生しかねません。
失敗しないシーラー選び!吸い込み試験と素材別適正
シーラー選びを間違えると、せっかくの塗装が台無しになりかねません。下地の状態や素材に合わせたシーラーを選ぶことが、剥離トラブルを防ぐカギです。
下地の吸い込み具合を確認する「吸い込み試験」のやり方
適切なシーラーを選ぶには、まず塗装する下地がどれくらい塗料を吸い込むかを知ることが重要です。吸い込み方を検証するには、まず塗装を予定している下地の目立たない場所に少量の水を数滴垂らしましょう。
すぐに水が染み込む場合は、吸い込みが非常に高い下地です。吸い込みをしっかり止めるタイプのシーラーを選びましょう。ゆっくりと水が染み込む場合は、吸い込みが中程度の下地です。一般的なシーラーで対応できるでしょう。
水を弾いたり、表面に留まったりする場合は、吸い込みが低い下地と判断できます。密着性を重視したシーラーを選ぶのがおすすめです。
素材別!最適なシーラーの選び方と注意点(表形式で提示)
下地の素材によって適したシーラーは異なります。誤ったシーラーを選ぶと、密着不良や剥離の原因となるため注意しましょう。
下地素材 | 適したシーラー | 注意点 |
モルタルコンクリート | 浸透型、エポキシ系 | 吸い込みが激しい場合は、複数回塗布が必要な場合も。 |
窯業系 | 浸透型、微弾性フィラー(下塗り材) | 既存塗膜の状態に合わせて選ぶ。 |
木材 | 木部用、アク止め | ヤニやアクの染み出しを防ぐタイプを選ぶ。 |
金属(鉄・ガルバリウム) | サビ止め効果のあるプライマー、エポキシ系プライマー | サビの有無や種類で選び、しっかり脱脂する。 |
塗膜にチョーキングが発生している場合は、高圧洗浄でしっかりと表面を整えてから塗布しましょう。
DIY塗装でよくあるシーラーの失敗事例と正しい対処法

シーラーを正しく使わないと、せっかくのDIY塗装が台無しになる恐れも。ここでは、よくあるシーラー関連の失敗例と、適切な対処法を紹介します。
【失敗例1】塗膜が剥がれた!原因はシーラー不足?
シーラー塗布後に塗膜が剥がれたり浮いたりする原因は、下地処理不足やシーラーと下地の不適合、乾燥不足です。軽微な剥がれなら、サンドペーパーで段差をならし、適切なシーラーを再塗布します。広範囲の場合は、既存塗膜を全て除去し、下地の種類に合ったシーラーを選び直してやり直す必要が生じます。
【失敗例2】色ムラがひどい!原因はシーラーの塗り方ミス?
上塗り後にシーラー層からの変色や色ムラが生じるのは、シーラーの乾燥不足や、吸い込みムラ、上塗りとの色の相性が原因です。改善には上塗りの重ね塗りが有効ですが、根本解決にはシーラーの乾燥時間を厳守し、均一に塗布することも重要です。吸い込みが激しい下地やコントラストが大きい場合は、カラーシーラーも選択肢に入れます。
【失敗例3】シーラーが乾かない!ベタつく!原因は環境や量
シーラーが推奨時間で乾燥せずベタつくのは、高湿度や乾燥不足、または塗布量の過多が原因です。ベタつきが続く場合は換気や除湿を試みるか、剥がしてやり直すとよいでしょう。
トラブル防止のため、天候を選んで塗装し、十分な乾燥時間を確保しましょう。推奨量を守って薄く均一に塗ることも重要です。
シーラー選びや塗装に不安を感じたらプロに相談

DIY塗装は魅力的ですが、シーラー選びや下地の状態判断など、専門的な知識が求められる場面も少なくありません。少しでも不安を感じたら、無理せずプロに相談しましょう。
このような時はプロに相談すべき!
以下のような状態であれば、プロの力を借りるのがおすすめです。
- 下地の劣化が激しい
塗膜の剥がれが広範囲にわたる、深いひび割れがある、下地自体が脆いなど、シーラーだけでは解決できないほどの損傷が見られる場合。
- 素材の判断が難しい
木材やモルタル、サイディング、金属など、複数の異なる素材が混在している場合や、素材の種類が判別できない場合。適切なシーラーの選定が困難になります。
- 高所作業が必要
足場が必要な2階以上の外壁や、不安定な場所での作業は落下の危険が伴い、非常に危険です。
- 塗料選びに迷う
シーラーと上塗り塗料の相性、耐久性や機能性(遮熱、防カビなど)を考慮した最適な塗料選びに自信がない場合。
無理にDIYを続けると、かえって時間や費用が無駄になるだけでなく、安全面でもリスクが高まります。
プロの提案はなぜ違う?見積り依頼のポイント
プロの塗装業者は、専門知識と経験を持っています。見た目ではわからない下地の状態や劣化具合を正確に診断できるため、本当に必要なシーラーの種類や塗布量、補修方法を提案できます。
また、さまざまな塗料の中から、建物の状態や立地環境、お客様の予算や希望に合わせたシーラーや上塗り塗料、そして塗装工法を選定し、長持ちする塗装を実現可能です。ムラなく美しい仕上がりは当然のこと、施工後の保証も付帯します。万が一何かトラブルが生じた際にサポートがあるのも、心強いポイントです。
弊社では、外壁の診断から見積りまでを無料で行っております。DIYに挑戦するにせよ、プロに依頼するにせよ、住まいの現状を知っておかなくてはなりません。まずはお気軽にご相談ください。
シーラーで迷ったら石井建装へ!DIY塗装もプロ相談もまずはお気軽に

DIY塗装の仕上がりや耐久性を大きく左右するのが「シーラー」の正しい選び方と使い方です。失敗例でもわかるように、シーラーを省略したり素材に合わないものを選んだりすると、すぐに剥離や色ムラ、ベタつきなどのトラブルにつながってしまいます。
プロタイムズ取手店・プロタイムズ我孫子店・プロタイムズつくば学園店/株式会社石井建装では、DIYで塗装に挑戦したい方にもプロに依頼したい方にも、それぞれの状況や不安に寄り添い、最適なアドバイスや診断をご提供しています。シーラーの選び方や塗り方はもちろん、下地の状態確認、必要な塗料や工具の選定、見積り依頼まで一貫してサポート可能です。
問い合わせフォーム・メール・電話・ショールーム来店で、どなたでも気軽にご相談いただけます。大切な住まいを長く守るために、まずは石井建装の無料相談・現地診断を活用し、安心の塗装計画をスタートさせてください。
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