実際にあった!外壁塗装のトラブル・クレームとプロの解決策

「塗装工事って、どこまでが本当にやってもらえるの?」
「業者に任せたら、トラブルにならない?」
しかし、トラブルの多くは「なぜ起きたか」を事前に理解しておけば防げるケースがほとんどです。
外壁塗装を検討している方からは、こうした声をよく耳にします。見積書や契約書をしっかり読んでいても、工事が始まってから発覚する想定外のトラブルやクレームは意外と多く、国民生活センターにも毎年多数の相談が寄せられています。
今回のお役立ちコラムでは、実際に起きた外壁塗装トラブルの事例を3つ紹介し、そこから導かれる対策や、プロがどのように解決したのかを具体的に解説します。
実際にあった外壁塗装のトラブル事例

実際の相談事例や現場経験をもとに「多くの人が直面しやすい典型的な塗装トラブル」を3つご紹介します。どれも「事前確認の甘さ」「業者選定の見落とし」「説明不足」が原因となっており、今後の判断材料として非常に参考になるケースです。
契約前の見積に含まれていなかった追加請求トラブル
■事例の概要
つくば市内の戸建住宅での外壁塗装工事。契約時の見積書には「外壁塗装一式」としか書かれておらず、詳細項目の説明もなかった。
工事が始まると、足場仮設・雨樋塗装・破風板補修などについて次々と「これは追加になります」と言われ、最終的に当初見積より20万円以上高額になったというケース。
■原因と背景
- 一式見積のまま契約してしまったこと
- 見積内容に「塗料名・塗布面積・付帯部の有無」が記載されていなかった
- 業者側が工事途中で追加提案をしてきたが、契約者は拒否しづらい心理に
■プロの解決策
このケースでは、後から建設業許可業者が見直した再見積によって適正価格が提示され、トラブル回避に成功。
業者を選ぶ際は「詳細見積(数量×単価)」の提示があること、口頭説明だけでなく書面契約が徹底されているかどうかが重要です。
施工後すぐに塗膜が剥がれた!塗料不適合による不具合
■事例の概要
施工完了からわずか4か月後、外壁の一部に「ふくらみ・ヒビ・塗膜の剥離」が発生。
業者に相談すると「施工には問題ない」と返答されたが、別業者に相談した結果、下塗りと上塗りの相性不適合が原因だったことが判明。
■原因と背景
- 使用塗料の組み合わせがメーカー仕様に適合していなかった
- 下地処理が不十分(チョーキング除去・シーラー不足)だった可能性あり
- 契約書に塗料名の記載なし、使用した実物も確認していなかった
■プロの解決策
後日、信頼できる業者が下地処理からやり直し、塗料メーカーの仕様に基づいた3工程で再施工。
塗装工事では、塗料の種類・相性・乾燥時間まで含めて仕様通りに行うことが鉄則。
見積段階で、メーカー名・商品名・工程数の記載があるかを確認することが、類似トラブルの防止につながります。
ご近所からの苦情!足場・塗料飛散・臭気トラブル
■事例の概要
外壁塗装中、隣家から「窓ガラスに塗料が飛んだ」「洗濯物に臭いがついた」とクレームが発生。
発注主は「工事内容を説明していなかった」ことに気づき、後から謝罪と賠償対応に追われることになることもあります。
■原因と背景
- 施工業者が近隣挨拶を行っていなかった
- 養生の範囲が甘く、風の強い日に吹き付け施工を強行
- 臭気や音に対する配慮も欠如していた
■プロの解決策
再施工では、業者が事前に近隣3軒に工事案内を配布・口頭説明し、日程も明記。
また、養生範囲を広げ、吹き付け作業を風速5m未満の日に限定する施工ルールを設けることで、トラブルを回避。
「自宅だけ直ればいい」のではなく、近隣も含めた工事の円滑な進行を業者がどう設計しているかが重要です。
なぜトラブルが起こるのか?共通の原因とは

外壁塗装でトラブルが起きる背景には「悪意のある手抜き業者」という極端なケースばかりではなく、確認不足・説明不足・認識のズレといったごく普通の行き違いが根本原因となっていることが多くあります。
ここでは、実際の現場でよく見られる3つの共通要因を解説します。
よくある手抜き施工の兆候とその見抜き方
一見普通に見える塗装工事でも、下地処理や工程数が省略されていたというケースは少なくありません。
とくに注意すべき「見えない手抜き」には以下のようなものがあります:
よくある手抜き施工の実例
- 高圧洗浄を水かけ程度で済ませ、チョーキングやカビが残ったまま塗装
- 下塗り(シーラー・プライマー)を省略、または塗布量が極端に少ない
- メーカー指定の塗布間隔(乾燥時間)を守らずに1日で3回塗りを終える
- 見えない部分(2階の裏側やベランダ内)で塗装ムラ・未施工箇所あり
見抜き方のポイント
- 「本当に下地処理しているか」は、施工中の写真を見せてもらうのが一番確実
- 「作業が早すぎる」「工期が極端に短い」は、作業工程を飛ばしているサインでもある
- 「塗料はシリコンです」と言われたら、製品名(例:エスケー化研プレミアムシリコン)を聞く
つまり、見積と口頭説明だけでなく、現場で何が起きているかを可視化する体制があるかどうかが、業者の良し悪しを判断する基準になります。
契約・見積段階での確認不足がトラブルの種になる
塗装工事の多くは「見積書の内容をよく理解しないまま契約した」ことで後々トラブルになるパターンです。
よくある確認漏れ
- 「塗装一式」という表記で塗料の種類・工程数・面積が不明
- 保証内容が契約書に記載されておらず、後から「保証対象外」と言われた
- 工事内容に「破風板・雨樋・付帯部」などが含まれていないことに後で気づく
事前にすべき確認事項
- 塗料のメーカー名・商品名・グレード・耐用年数を記載した見積書か?
- 「工期」「工事範囲」「保証内容」「注意点」が契約書に書かれているか?
- 担当者が「すべて説明済み」と言っても、書面の裏付けがあるかが判断基準
確認の手間を惜しまなければ「こんなはずじゃなかった…」を未然に防げます。
業者とのコミュニケーション不足が誤解を生むケース
施工中にありがちなのが「伝えたと思っていたのに伝わっていなかった」「そんな説明は聞いていない」という業者と依頼主のすれ違いによるトラブルです。
よくある誤解の例
- 工程の遅延→説明がなく「いつ終わるのか分からない」と不満が募る
- 作業音や車両の出入り→近隣への配慮が不足し、クレームに発展
- 色選び→カタログと仕上がりが違って見え「思っていた色じゃない」と後悔
プロの現場では…
- 工事前に全日程・時間帯・天候対応などの説明を事前共有
- 作業報告をLINE・写真・紙ベースの日報などで毎日可視化
- 色決めの際は実際の塗板見本や過去事例を使ってリアルな色味を確認
つまり「任せる」のではなく「共有する」という意識で進めることが、トラブル防止のカギです。
プロが実践するトラブル防止策と対応術

外壁塗装でのトラブルを未然に防ぎ、万が一の際にも冷静に対応するには「最初の確認」と「工事中の可視化」と「記録の保管」が3大ポイントです。
ここでは、実務経験豊富なプロが実際に行っている対策を、予防・進行中・事後の3フェーズに分けて紹介します。
見積・契約前に必ず確認すべき5つのポイント
契約トラブルの大半は「確認不足」が原因です。以下の5つを契約前に確認することで、多くの問題は未然に防げます。
確認すべきポイント
- 使用塗料の詳細が明記されているか
→ メーカー名/商品名/グレード/耐用年数/工程数まで - 保証内容が書面で提示されているか
→ 何年保証?どの不具合が対象?自然災害や経年劣化は? - 工事範囲と含まれる部位の明記
→ 外壁だけ?付帯部(雨樋・軒天・破風板)は?コーキングは打ち替えか増し打ちか? - 作業時間・工期・天候順延時の扱い
→ 平日のみ?土日対応?予備日設定はあるか? - 近隣対応の有無(挨拶・騒音配慮・駐車)
→ チラシ配布/口頭挨拶の範囲とタイミングまで確認
これらが見積書や契約書に明記されていれば、後から「聞いていない」となるリスクは大幅に減ります。
工事中に信頼を築く「報告・連絡・相談」体制
工事期間中に「今、何をしているの?」と感じる瞬間が多ければ多いほど、不信感は募りやすくなります。
プロは、次のようにして施主とのコミュニケーションを重視しています。
プロが行う現場可視化の工夫
- LINEやメールで毎日の作業報告(写真付き)を送付
- 工程表の配布+変更時はリアルタイムで連絡
- 色決めの際は、実際の塗板・現物確認を行い「カタログとのギャップ」を解消
- 「今日は洗浄だけ」「明日は下塗り開始」など、日々の報告で不安を未然に払拭
これにより、現場の見えない部分を信頼に変える仕組みができ、クレームや誤解を防ぐことができます。
万が一トラブルが起きたときの正しい対処方法
トラブルが起きた場合、焦らず、記録と証拠をもとに冷静に対応することが最も重要です。
対応フロー
- まずは状況を記録(写真・日付・内容メモ)
→ 剥がれ・ムラ・塗料飛散・異音など、発生時の状態を保存 - 業者に連絡し、経過と対応方針を書面で求める
→ 担当者との口頭だけで終わらせず、やりとりを残すことが重要 - 保証書・契約書の記載をもとに無償補修か否か判断
→ 曖昧な説明があれば、書類と照合しながら第三者(消費生活センター等)に相談 - 施工写真・LINE記録・工程表は捨てずに保管
→ 不具合発生時に施工ミスか判断するための材料として役立つ
誠実な業者であれば、こうした問い合わせにも迅速かつ丁寧に対応し、誠意ある補修対応をしてくれるのが一般的です。
事例から学べば外壁塗装はこわくない:外壁塗装は石井建装へ!

外壁塗装は高額な工事であるうえに、仕上がりや耐久性が見た目では分かりにくいという性質から、多くの人が「ちゃんとやってもらえるのか?」という不安を抱えています。
しかし、今回のお役立ちコラムで紹介したように、トラブルの多くは「情報不足」「確認不足」「意思疎通不足」から生まれているにすぎません。
裏を返せば、事前に確認すべきポイントを押さえ、進行中の状況を把握し、何かあっても冷静に対応できる準備ができていれば、外壁塗装は決してこわいものではないということです。
・口コミだけに頼らず、契約書や見積をじっくり確認する。
・現場の様子を写真や報告で可視化してもらう。
・誠実な対応ができる業者を選ぶ。
それだけで、塗装工事は納得と満足のいくものになる可能性が大きく高まります。実際の事例から学び、備えることで、あなたの外壁塗装もきっと安心して任せられる工事になります。
石井建装では、使用塗料や保証内容を明記した見積書の提示、施工中の報告体制、そして近隣への挨拶や配慮まで徹底し、安心して任せられる環境を整えています。
外壁塗装についてのお悩みやご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。問い合わせフォーム、メール、電話でのご相談に加え、ショールームへのご来店もお待ちしております。石井建装があなたの大切な住まいを守る最良のパートナーになります。
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