アパート外壁修繕の流れと費用|入居者対応まで徹底解説

アパートやマンションの外壁修繕を検討中の皆さま。外壁修繕は美観を保つだけでなく、雨漏りや腐食対策のためにも重要であるため、アパートやマンションの資産価値を守る上でも重要なメンテナンスです。
今回のお役立ちコラムでは、アパート外壁修繕の流れや、入居者様への対応方法などを詳しく解説します。外壁修繕についての流れを大まかに把握したい方は最後まで読んでみてください。
アパート・マンションにおける外壁修繕の流れ【8ステップ】

アパート・マンションにおける外壁修繕の流れを8つのステップにわけて解説しますので、参考にしてみてください。
① 事前調査・診断
外壁修繕をおこなう上でまず始めに必要となるのは、事前調査・診断です。多くの場合見積りも兼ねているため、調査する業者と修繕をおこなう業者でわけなくても問題ありません。
外壁修繕においては塗膜やコーティングの剥がれ、ひび割れやチョーキング(手で触れると白い粉が付く症状)、外壁材の劣化や破損、シーリングの劣化などを確認します。
調査方法は打診棒で調べたり、ドローンを使ったりと様々あり、方法によって料金は変わるでしょう。小規模のアパートであれば、無料で調査をおこなってくれる業者も珍しくありませんが、大型のアパートやマンションになるほど、調査も大がかりになります。
② 修繕計画・見積り
事前調査・診断の結果を基に、修繕計画を立てていきます。業者には予算に合わせて数パターンの計画を提案してもらいましょう。費用はアパート・マンションの規模や状態、施工内容によって大きく変わるため、適正価格を見極めが難しい場合は相見積りが必要です。
また同じ施工内容でも、使用する建材や塗料などによって耐用年数や機能が変わる点にも注意しましょう。たとえばシリコン塗料で塗装した場合の耐用年数は大体10年~15年程度ですが、無機塗料で塗装した場合は18年~25年ほどの耐用年数となります。
高耐久・高性能であるほど塗料代や材料費は高くなる傾向にありますが、人件費や足場代に違いはないため、長持ちするものを選んだ方がお得です。またメンテナンスの頻度を減らせるため、入居者様へ与えるストレスも少なくて済むでしょう。
③ 足場設置・養生
修繕計画が決定し、業者との契約やスケジュール調整が完了すれば、実際の工事が始まります。まずは足場設置や養生をおこないますが、この時点から入居者様への影響も出始めるため、配慮が必要です。
工事中の騒音問題や飛散防止ネットによる薄暗さ、職人の出入りや洗濯物を干せない期間などが生まれる可能性も高いため、あらかじめ告知する必要があります。告知内容については後述の「アパート外壁修繕における入居者対応の流れ」を参考にしてみてください。
ちなみに足場設置の内容については労働安全衛生法によって厳しく定められているため、設置方法や足場のタイプなどの選択肢はあまり多くありません。
④ 下地処理・補修工事

・高圧洗浄(汚れ・苔・古い塗膜を落とす)
・クラック補修(シーリング・樹脂注入など)
・目地シーリングの打ち替え
・外壁の浮き・欠損があれば補修
・塗装工事の場合は「素地を整える」のが重要
足場設置や養生が終わった後は、下地処理や補修工事を開始します。一般的に下地処理では高圧洗浄機を使って清掃をおこない、汚れや古い塗膜などを落とした後、必要であれば補修やサビ止めなどをおこないます。
⑤ 下塗り・中塗り・上塗り(外壁塗装)
下塗り:密着性を高める(シーラー)
中塗り:仕上げ塗料の1層目
上塗り:仕上げ塗料の2層目(耐久性・美観)
外壁塗装をおこなう場合は、下塗り・中塗り・上塗りの3回にわけて塗装を施します。各段階で乾燥させる時間が必要となり、塗装中は大抵洗濯物を干せなくなるため、入居者様への影響も大きくなるでしょう。
どんな塗料を使うかで耐用年数・機能が大きく変わりますので、事前の塗料選びがとても重要です。
⑥ 防水工事(必要に応じて)
・屋上やバルコニー、ベランダや廊下の防水工事(メンテナンス)
・雨漏りリスクを減らすため重要
屋上やバルコニー、ベランダの床部分には防水層があります。防水工事は防水層の経年劣化やひび割れなどを修繕する工事です。バルコニーやベランダを修繕する場合、入居者様へのストレスも大きくなるため、細心の注意が必要です。
⑦ 検査・足場解体
・塗り残しや仕上がりをチェック
・足場解体・清掃
全体の検査をおこない、必要であれば修正します。その後足場を解体し、清掃するのが一般的です。特に問題なければ1日以内に終わる工程となります。
⑧ 引き渡し・保証
・工事完了報告書をもらう
工事が終わり次第、引き渡しがおこなわれます。工事完了報告書をもらい今後の修繕計画のために保管しておきましょう。
アパート外壁修繕における入居者対応の流れ【4ステップ】

アパート外壁修繕における入居者対応の流れを5つのステップで解説します。通知書の例文も紹介しますので、内容に悩んでいる方は参考にしてみてください。
① 事前周知(工事前 1〜2か月)
・全戸に「工事のお知らせ」文書を配布する
・エントランスや掲示板にも掲示する
入居者の皆さまへこのたび、建物の外壁修繕工事を下記日程で実施いたします。 工事期間中は騒音・洗濯物干しの制限など、ご不便をおかけすることもございますが、 ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。 ■工事期間:○月○日 ~ ○月○日 ■作業時間:午前9時 ~ 午後5時 ■工事内容:外壁塗装・シーリング補修・防水工事 ■連絡先:管理会社 ○○○(TEL:XXX-XXXX-XXXX) |
工事内容・期間・時間帯を正確に記載しましょう。足場設置や洗濯物制限の有無など、入居者様に直接関係する部分は特に重要です。掲示板やエントランスにも掲示し、 「知らなかった」という不満を防ぎましょう。
② 工事直前(1週間前〜前日)
・「直近の作業予定表」を配布
・特に「洗濯物禁止日」「窓を開けられない日」を強調
入居者の皆さまへ明日より足場組立工事を開始いたします。 工事中は安全確保のため、ベランダに出ないようお願いいたします。 ■足場組立:○月○日 ~ ○月○日 ■高圧洗浄:○月○日(この日は洗濯物を外に干さないでください) ■塗装工事:○月○日 ~ ○月○日(窓を閉めていただく必要があります) |
事前周知と内容がかぶったとしても、工事直前に改めて告知し、入居者様へ工事の開始を知ってもらいましょう。
③ 工事中
・毎日の挨拶・マナーを作業員に徹底
・騒音や臭気が発生する日は「前日掲示」
・緊急窓口を設置(管理会社や現場監督)
・足場解体の日時を案内(騒音・通行制限あり)【終了間際】
入居者の皆さまへ本日は外壁塗装を実施しております。塗料の臭いが発生しますので、窓は閉めてお過ごしください。 ご不便をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願い申し上げます。 疑問・トラブル発生時の連絡先:管理会社 ○○○(TEL:XXX-XXXX-XXXX) |
工事中の報告もできるだけ丁寧におこないましょう。緊急対応窓口の連絡先も告知しておくと安心です。
④ 工事完了後
・エントランスや共用部を清掃し、美しく仕上げる
・完了報告を全戸へおこなう
入居者の皆さまへこのたびの外壁修繕工事は○月○日をもちまして完了いたしました。 工事期間中は多大なるご協力をいただき、誠にありがとうございました。 おかげさまで建物はより快適で安全な状態となりました。 今後ともよろしくお願い申し上げます。 |
明確に工事が終わったことをアナウンスしましょう。業者へ共用部の清掃を徹底させ、工事前よりきれいな状態にすることも重要です。
石井建装に外壁修繕を相談するメリットとお問い合わせのご案内

アパートやマンションの外壁修繕は、建物の美観維持だけでなく、雨漏りや劣化防止といった資産価値を守るための大切な工事です。修繕の流れは「事前調査」から「引き渡し」まで細かく分かれ、さらに入居者様への丁寧な対応も欠かせません。
石井建装では、こうした複雑な工程をオーナー様に代わって円滑に進め、入居者様への周知や工事中の対応も徹底することで、工事によるストレスを最小限に抑える体制を整えています。費用や工期についても複数プランを提示し、耐久性とコストのバランスを考えた最適な提案が可能です。
外壁修繕を安心して進めたい方は、まずはお気軽にご相談ください。石井建装では、問い合わせフォームからのお問い合わせ、メール、電話でのご相談、さらにショールームでの直接のご案内も承っております。
大切な建物の価値を長く守るために、ぜひ石井建装へご相談ください。
コメント