一式表記の落とし穴|シーリングのm単価・撤去/増し打ちで総額が変わる理由

一式表記の落とし穴|シーリングのm単価・撤去_増し打ちで総額が変わる理由

外壁塗装や防水リフォームの見積書では「シーリング工事一式〇〇円」とだけ書かれたものもあります。トータル費用が書かれているため、一見シンプルで分かりやすいように思えるものです。ただ、この一式という表現は曲者で、大きなトラブル原因になります。

シーリングの費用は通常「撤去・打ち替え・増し打ち・プライマー塗布・養生」などの工程により算出されているのです。一式だと内訳は分かりません。そのため工事後に「ここは別料金です」と追加費用を請求されるケースさえあるのです。

そこで今回のお役立ちコラムでは、見積書における「一式表記」の問題点についてくわしくお話しします。この記事を読めば、「見積書のどこを確認すれば適正価格なのか」「信頼できる施工業者をどう選ぶか」の参考材料になるのです。不透明な一式見積りを見抜く力と、根拠ある比較判断力を身につけられます。

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目次

なぜ「一式表記」は誤解を招くのか

一式表記の落とし穴|シーリングのm単価・撤去_増し打ちで総額が変わる理由

シーリング工事の見積りにおいて「一式」と表記されると、実際の作業量が分からず、比較検討が難しくなります。ここでは、誤解を招く三つの代表的な理由を整理します。

数量が不明瞭なまま金額だけが提示される

本来、シーリング工事の費用は「目地長さ×単価」で算出されるものです。外壁の縦横の目地、サッシまわり、玄関・バルコニーなどで算出されます。施工距離(m数)が正確に計測されていないと、費用の根拠は成り立ちません。ただ、一式表記ではこの数量が明示されていないのです。「おおよそ〇㎡あたり」で概算している場合が多数見られます。

結果、見積書上では安く見えたとしても、実際は高額になることもあるのです。また、逆に安過ぎても、必要な作業で手抜きをしている可能性も出てきます。一式では金額の妥当性が判断できなくなるのです。一式見積り無料は数量根拠がなく、後の追加請求や仕様トラブルの火種になりかねません。

「撤去・増し打ち・打ち替え」の違いが不明確

シーリング工事には大きく分けて3種類の施工方法があります。

  • 撤去・打ち替え:既存シーリングを完全に除去し、新材を充填する。耐用年数10〜20年
  • 増し打ち:既存材の上から新材を重ねる。短期補修向け。耐用年数5〜7年
  • 部分打替え:劣化部のみ交換する簡易補修

このような工程は手間も材料も異なります。同じ「一式」でも、実際の作業内容に数万円単位の差が出るのです。とくに外壁サイディングだと、古いシールを撤去せずに増し打ちだけ行ったとします。そうすると目地内部で接着不良を起こし、割れや剥離が再発しかねないのです。見積書で「撤去打替え」か「増し打ち」かが明記されていない場合、工事品質の信頼性がありません。プライマーやバックアップ材の扱いが曖昧

見積りに「プライマー含む」と書かれていない場合、接着性能が保証されない恐れもあります。プライマーはシーリング材の密着性を確保する重要な工程で、省略すると剥離・漏水・ひび割れの原因になるのです。

また、バックアップ材(発泡ポリエチレン等)を使用していないと、三面接着が起こる場合もあります。シールがすぐに切れてしまうリスクが高くなるのです。「プライマー・バックアップ材を含む施工かどうか」は、見積比較の最重要ポイントとなります。

「一式見積り」を分解して見る

「一式」の中に何が含まれているのかを明確にすることで、価格の妥当性が見えてきます。ここでは、作業工程別の分解例と数量確認の基準を示します。

作業工程別の内訳例(m単価換算)

工程内容単価目安(円/m)備考
既存シール撤去カッター除去・清掃100〜150打替え時のみ
プライマー塗布OP-2019など指定品50〜80再塗布時追加あり
充填・押さえ高耐候シーリング材400〜600材料・目地幅により変動
マスキング・養生養生・清掃100〜150付帯工事に含まれる場合あり

この表は一般的なサイディング住宅(延床30〜35坪)を想定しています。総延長を300〜400m前後と仮定すると、工事総額の目安は25〜35万円前後です。

「一式20万円」などの見積りでは、プライマーや養生を省略している可能性が高く、長期的に見ると剥離・雨水浸入などのリスクが増大します。

また、同じ金額でも材料グレードやシーリング材のメーカーによって寿命が異なるのも要注意です。見積書には「使用材料の品番」が明記されているか確認することで、適正価格かどうかを判断できます。

数量確認のためのチェックポイント

現場調査時に「どの範囲を打ち替えるか」「サッシまわりは含むか」を確認することが重要です。数量根拠を取るためには、実測または図面算出が必須です。

業者によっては、目地延長を算出したリスト(m表)を添付するところもあります。この一覧があるかどうかで、見積りの透明性と誠実さが判断できるのです。

見積書に記載すべき基本項目

  • 総延長(m数)
  • 使用シーリング材(メーカー・品番)
  • 施工方法(撤去・増し打ち)
  • プライマー・養生の有無
  • 足場費の区分(含む/別途)

この5項目がすべて記載されていれば、後のトラブルを回避できる可能性は高まります。

信頼できる見積書を見分ける3つの基準

信頼できる見積書を見分ける3つの基準

価格の高低だけで業者を比較するのは危険です。ここでは、信頼できる業者を見極めるための判断基準を具体的に示します。

単価・数量・材料の三要素が明確であること

見積書の信頼性は、「数量×単価=金額」が正確に成立しているかで判断できます。

たとえば「シーリング工事 一式」で金額だけ記載されている場合、どの範囲・何m分を想定しているか不明確です。信頼できる見積書では、総延長(m数)・単価・材料メーカー名の3点が必ず明示されています。単価が安く見えても、プライマーや養生が別費用になっていると総額は上がるため注意が必要です。

逆に、やや高単価でも工程すべてが含まれ、材料グレードが高ければ再施工までの年数が延びます。結果的にコストパフォーマンスが高くなるのです。数量根拠を出せる業者は、現場調査を丁寧に行っている証拠でもあります。

JISおよびメーカー仕様書に準拠しているか

シーリング材の施工はJISA5758「建築用シーリング材」および各メーカーの施工仕様書への準拠が求められます。JISでは「接着面の清掃」「プライマー塗布」「温湿度条件(気温5℃以上・湿度85%以下)」などが厳密に定められているのです。

仕様を無視した施工は、わずか1〜2年で剥離やひび割れを引き起こすリスクがあります。信頼できる業者は、「メーカー標準仕様に準拠」と明記し、使用したプライマーやシーリング材の品番を報告書に記載します。

このように、透明性の高い記録があると保証対応や品質証明にもつながり、将来の再塗装時にも有効な資料となるのです。

写真・診断付きの提案書がある

劣化状況や施工範囲を示す写真が添付された見積書は、数量と作業内容の根拠が一目で分かります。「この目地はひび割れが進行しているため撤去打替え」「ここは増し打ちで対応可」といったコメント付きの提案は、専門的な診断を踏まえており、信頼性が高いです。

また、赤外線カメラやドローン撮影を活用した診断は、目視では見落とす微細な劣化も検知できます。提案書付きの見積りは、価格だけでなく、施工意図の透明性を確認できる資料となるのです。写真・報告・数量の3点セットがある業者は、施工後のクレーム発生率も極めて低く、長期保証にも対応しやすくなります。

参照:kikakurui.com

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実際にあったトラブル事例

実際にあったトラブル事例

シーリングにまつわる事件として実際にあった事例があります。

意図的に「増し打ち」という不正

「シーリング再充填工法」で施工するとの合意があったにもかかわらず、実際は既存のシーリング材を十分に除去せず、その上に新しいシーリング材を足す「増し打ち」をして不正行為が認められた事例もあります。

発注者側は、適切に施工したように見せかけ、不当な工事代金相当額を請求したと主張しました。裁判所は、被告の行為を詐欺・不法行為と認定し、一部損害賠償を認めています。

契約・見積書での明文化と証拠の確保がトラブル防止の要

シーリング工事では、「打ち替え」「増し打ち」「再充填」などの工法や範囲を契約書・仕様書に明記することが極めて重要です。
曖昧な「一式」表記や口頭説明のみでは、施工後に「聞いていない」「含まれていない」といった争いが起こりやすくなります。

参照:弁護士法人栗田勇法律事務所

FAQ(よくある質問)

シーリング工事の見積りを検討している方から、「一式見積りって危険なの?」「増し打ちって手抜きなの?」「相見積りをどう比較すればいいの?」といった質問を多くいただきます。

ここでは、実際の見積書トラブルや施工品質に関する疑問を、専門業者の視点から詳しく解説します。見積書の読み方を理解しておくことで、費用面でも品質面でも納得のいく判断ができるようになります。

Q1:シーリング工事の一式見積りは避けるべき?

A.基本的には避けた方が安心です。例外的に、物件規模が小さく、全範囲を一括で請け負う場合にのみ「一式表記」が許容されることもありますが、その際も必ず数量の根拠を確認する必要があります。

総延長(m数)・使用材料・施工方法が明示されていない見積りは、後から「追加でここも必要でした」といった請求が発生しやすくなります。石井建装では、すべての見積りに数量表を添付し、「目地長さ」「シーリング材のメーカー・品番」「プライマーの種類」まで明確に記載します。こうした透明性こそが、施工後のトラブルを未然に防ぐ最大のポイントです。

Q2:見積りで増し打ちと書かれていたら危険?

A.増し打ちが必ずしも“手抜き”というわけではありません。既存シーリング材がまだ柔軟性を保ち、下地との密着も良好な場合には、増し打ちによる補修でも十分な防水性能を発揮できます。

ただし、既存材が硬化・粉化している状態で上から新材を重ねても、内部剥離を起こすリスクが高く、数年で再劣化することがあります。石井建装では、現場調査時に既存材の弾性をチェックし、撤去打替え・部分打替え・増し打ちのいずれが適正かを診断します。

安易な増し打ちは短期補修になりがちですが、適切な判断とプライマー再塗布を行えば長期耐久性を確保することも可能です。

Q3:相見積りを取るときの比較ポイントは?

A.最も重要なのは、金額よりも“内容の整合性”です。同じ工事費でも、内訳にどこまでの作業が含まれているかで実質的なコストは大きく異なります。比較の際は、「数量(m数)」「使用材料(メーカー・品番)」「施工範囲(サッシ周り・バルコニー含むか)」「保証期間(5年以上が理想)」の4点をチェックしましょう。

保証期間が短い場合は、材料の品質や施工条件を再確認すべきサインです。石井建装では、相見積り中の方からの比較相談にも対応しており、見積りの根拠説明や費用の妥当性チェックを無料で行っています。信頼できる業者選びの第一歩は、「内訳の見える見積書」を手に入れることです。

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一式見積もりの不安を解消するなら石井建装へ|数量・単価・材料を明確にした安心提案をお約束

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シーリング工事の「一式表記」は、一見シンプルに見えて実は最もトラブルが起こりやすい見積り形式です。総額しか書かれていないため、撤去・打ち替え・増し打ちといった施工方法の違いや、プライマー・養生・バックアップ材などの重要工程が含まれているかが不明確になりがちです。その結果、工事後に「ここは別料金です」といった追加費用や品質トラブルが発生することも少なくありません。

石井建装では、こうした“一式見積りの落とし穴”を回避するため、すべての見積書に数量・単価・材料・施工方法・保証内容を明記しています。施工範囲や目地延長(m数)も現地調査で正確に測定し、透明性の高い見積書を提示します。また、プライマーやバックアップ材の有無、使用シーリング材の品番、JIS・メーカー仕様書への準拠など、品質を左右する要素をすべて確認したうえでご提案いたします。

曖昧な一式ではなく、根拠ある見積りと確かな施工を希望される方は、ぜひ石井建装までお問い合わせください。フォーム・メール・電話・ショールーム来店のいずれからでもご相談を承ります。

費用の透明性と確実な品質で、安心して任せられる外装リフォームを実現いたします。

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